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2007年03月04日
粉砕 不当判決利用した学会の謀略報道
計六回に及ぶ判決で真相は明らか
「宗門・妙観講による電話盗聴≠ヘ認め難い」
「役僧をスパイと疑った≠熾s合理極まりない」
学会報道の狙いは宗門の分断
本紙一月十六日号で報じた「不当判決」に関連して、『創価新報』が常軌を逸(いっ)した大騒ぎをしている。
いわく「検証、日顕一派(妙観講・大草)全面敗訴の盗聴裁判」「狙(ねら)われた宗門役僧」「断罪された小川只道の作り話」等々――。
『新報』は、二月七日号・二十一日号に、それぞれ二面ブチ抜きの大特集を続けており、いかにも目新しい誹謗(ひぼう)記事が不足していた『新報』にとっては、ここぞとばかりの力の入り方である。
それにしても、『新報』がこれほどの喧伝(けんでん)をする狙いは何か、といえば、今般の不当判決を奇貨として、日蓮正宗の宗門に揺さぶりをかけ、あわよくば分断へと煽動(せんどう)しよう、ということであろう。
あまりに邪心がミエミエの、くだらぬ魂胆(こんたん)であるが、事情を知らない向きのために、この際、粉砕しておくことにしたい。
まず、簡単に事件の経緯(けいい)を述べておく。
平成八年一月頃より、学会怪文書『勝ち鬨』『地涌』が、理境坊所属妙観講が元学会員のU宅や宗務院渉外部長・秋元広学尊師の電話を盗聴した、内事部主任理事(当時)・八木日照尊能化も狙われていた%凾フ宣伝を開始し、併(あわ)せて、「証拠品」と称し、秋元尊師の電話の録音テープが何者かの手で宗内に配布される、という事件が起こった。
これが宗門を攪乱(かくらん)するための謀略であることは、誰の目にも明らかだったため、いくら怪文書や怪情報がバラ撒(ま)かれ続けても、宗門としては歯牙(しが)にもかけなかった。
すると平成九年六月になって、元学会員のU(といっても、この頃のUは「創価学会・主任」なる肩書きの名刺まで使っていた)が、盗聴被害に遭(あ)ったとして東京地裁に訴訟を起こした。
それによれば、Uを学会のスパイであると疑った日蓮正宗宗門と妙観講が、元妙観講々員W(平成四年二月に妙観講から除名、後に日蓮正宗からも信徒除名)に指示を与え、Wが調査会社に依頼してU宅の電話を盗聴した――というのである。
いったい、Uなどという得体の知れない者を、何故、日蓮正宗が「スパイ」と疑って盗聴しなければならないのか。その主張の荒唐無稽(こうとうむけい)さは一目瞭然(いちもくりょうぜん)であった。
ところが、この訴えにより被告の一人となった元妙観講々員Wが、自分は妙観講・大草講頭および理境坊・小川住職からの指示で、調査会社を使って電話盗聴を行なった。その決裁は総本山六十七世日顕上人が下したものである≠ニ言い出した。
ここで、Wについてだが、Wという男、かつては妙観講の中で認証幹事(兼支部長)の要職に就(つ)いていた時期もあるが、夥(おびただ)しい女性問題や金銭問題等の発覚により、昭和六十二年に訓告処分を受けて認証幹事の地位を失い、さらに平成三年二月には戒告処分を受けて全ての役職を解任され、同五月からは処分が繰り上がって活動停止処分、そして翌・平成四年二月には除名処分に処されている。
このW、自らを追放した大草講頭や、自分を曲庇(きょくひ)してくれない小川住職を、逆恨み的に憎悪し、学会大幹部や職員らと急接近して、学会本部にも出入りするに及んでいた。
そして、平成七年暮れ以降、学会職員らと情報を交換しながら、怪文書『勝ち鬨』『地涌』や学会機関紙『聖教新聞』『創価新報』等に、宗門・妙観講による電話盗聴事件≠ネどというデマ記事を掲載するのに協力していたのである。
何ともデタラメきわまりない話であるが、このWが、裁判の途中で、自分は平成三年四月頃、学会職員のHから、じつは秋元渉外部長と八木主任理事が学会のスパイである、との情報を得、それを大草講頭・小川住職に報告した。そして日顕上人の決裁により、両者に対する盗聴に踏み切ったが、八木主任理事の住坊たる妙泉坊については未遂に終わった≠ネどと言い、さらには学会職員H宅も盗聴した≠ネどと述べたことで、学会による誹謗報道はいちだんと厳しくなり、また平成十一年十二月には、新たに学会職員Hによる訴訟も提起されたのである。
こうして、宗門・理境坊・妙観講を相手取り、U・学会職員のHが、それぞれ起こした二件の訴訟が法廷で争われた。
その結果は、二つの裁判とも、一審・二審・三審を通じて、宗門・理境坊・妙観講は盗聴になど関与していないと認定、全面勝訴の判決が確定したのである。
今、その判決の要旨をサワリだけ挙げておこう。
「無実の大草に罪かぶせても
平気」と元講員が自白
「平成八年五月二十二日、W(判決では実名)は、桑原年弘との会話で(中略)『はっきりいえば、大草に全部罪かぶせてね、(中略)平気なんですよ、そんなこと。無実の者に罪かぶせたって』などと述べている。」
「Wは、本件電話盗聴の事実を自認するに至る経過について、(中略)この点に関するWの主張や供述には一貫性がない。」
「Wが本件電話盗聴を大草講頭ないし小川住職に指示されたという時期は、Wが妙観講の活動停止処分を受けた後で、しかも何らの地位の回復もないまま、翌平成四年二月に妙観講から除名処分を受けた、その間のことであること。(中略)このような時期に、Wの陳述のような会話を交わして、大草講頭ないし小川住職から本件盗聴の指示を受けたとすることは、全く不自然である。」
「盗聴に関し、大草講頭ないしその他の被告らの関与を示すような証拠は、Wの供述を除いては一切ない。」
「学会の幹部であるH(判決では実名)が、これと敵対する日蓮正宗側の人間であるWに対し、(中略)自らの味方というべき学会側のスパイの名を告げたとすること自体、不合理極まりなく、とうてい信じがたい。」
「八木主任理事は、大石寺の内事部の責任者であり、秋元渉外部長は、日蓮正宗の宗務院の要職にあり、大草講頭や小川住職らが、同人らを盗聴するような理由は全くなく、(中略)Uについて盗聴をすべき理由や必要性も全くなかったことが認められる。」
「Wは、本件電話盗聴したテープは全て大草講頭に渡した旨(むね)陳述しているが(中略)信用することはできない。」
「大草講頭の、本件電話盗聴の関与に関するWの供述は、信用し難(がた)い。」
「小川住職とWが理境坊の庫裡で親密に会話をするような関係にあったと認めることはできないこと、などの事情を考慮すれば、Wの小川住職に関する供述も信用することができない。」
「Wは、桑原との電話での本件電話盗聴に関する会話において、『僕が知っている範囲では、猊下関係ないですよ』などと述べていることに照らしても、日顕上人が本件電話盗聴に関与していることは認め難い。」(以上、U訴訟・一審判決)
「小川住職・大草講頭の指示
で盗聴」は信用できない判決
「これらの(盗聴費用の)支払いが、日蓮正宗ないし大石寺により行われたことをうかがわせる証拠はない。」
「(盗聴費用の)振込について、妙観講が大草講頭の指示の下に関与していたとは考え難く、むしろW個人において振込を行ったものと見るのが自然である、というべきであり、したがって、大草講頭の指示の下に上記各銀行振込を行った旨のWの上記陳述は、これを信用することが困難というほかない。」
「本件電話盗聴が日蓮正宗ないし大石寺の依頼によるものであった、とのUの主張事実を認めることはできない。」
「請求書に記載された『妙泉坊の件』が、同坊ないしその住職である八木主任理事に対して盗聴をしようとした事実に関するものであることを認めるに足りる証拠はない。」
「(小川住職・大草講頭・日蓮正宗が)Uに対してスパイの嫌疑をかけていたことを示す適確な証拠が見当たらないことからすれば、(中略)日蓮正宗がUに対して本件電話盗聴を行う必要性があった、とまでいうことも困難というほかない。」
「大草講頭においてWに対して、本件電話盗聴を含め、八木主任理事及び秋元渉外部長に対する盗聴も指示した℃|の、Wの供述ないし陳述の信用性を肯定することは困難というほかない。」
「電話盗聴が日顕上人・小川住職および大草講頭の指示により行われた、とするWの供述は信用することができない。」
(以上、U訴訟・二審判決)
盗聴の物証作成に、学会の
内部事情に通じている者が関与
「(盗聴費用の)振込等のなされた昭和六十三年から平成四年ころの間、Wが月額十四万円の給料以外に他からの収入源を有していなかったことについては、これを認めるに足りる証拠が存しない。(中略)盗聴費用が高額なことから直ちにその出捐(しゅつえん)者が大草講頭らであると即断することはできない。」
「(盗聴費用の振込につき、Wは)妙観講・佐藤副講頭に付き添われて銀行に行き、佐藤副講頭が金額とWの名前を書いた振込用紙を、Wが窓口に出して支払った、『この時も妙観講本部近くの銀行だったと記憶しています』と述べる。しかしながら、この陳述は、W名儀の振込みが三回ともWの住居近くの各銀行の支店から行われており、妙観講本部近くの支店から振り込まれたことは一度もない点と、明らかに矛盾(むじゅん)する。」
「Wは当初、振込依頼書に名前を記載したのは佐藤副講頭である旨陳述しながら、その後、いずれの場合(Wと佐藤副講頭のいずれが書く場合)もあった、W自身が書いた、などと述べ、供述を変遷(へんせん)させていることなどに照らせば、大草講頭の指示で各銀行振込を行った旨のWの陳述は採用することができない。(中略)むしろ、W個人において各振込を行ったのではないか、との疑念は払拭(ふっしょく)しきれない。」
「(妙観講で発刊している)『妙観』の記事が、本件盗聴テープに基づいて記載されたものとも認められない。」
「盗聴費用が大草講頭から直接、または大草講頭ないし小川住職を介して、その背後者である大石寺また日顕上人において出捐した、とも認めることはできない。」
「大草講頭が(盗聴を)指示し、大草講頭が費用を出捐するのであれば、請求書もテープも大草講頭に交付されるのが自然であるところ、Wがいずれも保管していたということは、本件盗聴がW個人によって依頼されたのではないかとの疑いを生じさせる。」
「盗聴テープの反訳書作成過程について、Wは、W自身がテープから反訳した旨供述し(中略)反訳のために誰かに渡したということはない旨供述している。しかるに、各反訳書の内容について見るに、(中略)本件反訳書の作成に当たっては、創価学会の内部事情のみならずHらの事情にも通じている者の関与が窺(うかが)われる。」
「調査会社の元社員(判決では実名)が作成した平成四年四月二十九日付の書面が存するところ、(WやHらは)その内容が、小川住職に対し一方的に雇用条件を示すという異例な内容であることを挙げて、小川住職が一連の盗聴に関与していたという弱みを元社員が握っていたことの証左である、と主張する。しかしながら(中略)書面の記載からは必ずしもその趣旨は明らかでなく、盗聴に小川住職が関与していることを窺わせるような記載もない。」
(以上、H訴訟・一審判決)
盗聴あった、との元講員の
証言は証拠価値がない判決
「Wが証人として証言をした時点には、大草講頭・小川住職らに対して敵意を抱いていたことが容易に推認され、自らはHらと和解をした上で、大草講頭らからH宅盗聴を指示された旨を述べるWの証言は、証拠としての価値が極めて低いというべきである。」
(以上、H訴訟・二審判決)
これら二件の裁判の判決は、それぞれ最高裁の判断を経て確定した。
そして、それを受けて今度は、妙観講・大草講頭の側が、創価学会・第三文明社・報恩社・H・Wの五者を相手取って、名誉毀損(めいよきそん)による損害賠償を求めて提起したのが、このたび不当判決の下った訴訟である。
すでに先行訴訟で最高裁判決も示されている以上、誰もがその帰趨(きすう)は明らかであると見ていたところ、なんと東京地裁の担当裁判官は、重要証拠を恣意(しい)的に見落としたり、なすべき判断の遺漏(いろう)や、証拠の誤読などを重ね、Wの供述をほぼ全面的に採用、大草講頭や小川住職の証言を信用できないとする、驚くべき不当判決を下したのであった(とはいえ、すでに確定している最高裁判決に真っ向から反することはできないためか、判決文の結論は「本件全証拠によっても、本件盗聴がW独自の行為であったのか、大草講頭の指示によって行われたのかは、遂に確定し得ないというべきである」などと結ばれている)。
あたかも、最高裁判決の後に地裁裁判官が最終の判断を下すかのごとき(換言すれば、日本の裁判制度が四審にでもなったかのごとき)異常事態であり、これでは、最高裁判決の重みはどこへ行ってしまったのか、まったく司法の信用が地に堕(お)ちる、といえよう。控訴審において司法に正義が回復されることを心より期待するものである。
以上、盗聴騒動の真相は、過去計六回にわたって下された判決で明らかであり、いかに学会が謀略宣伝を繰り返したところで、日蓮正宗を揺さぶり宗内に亀裂を入れることなど不可能と知るべきであろう。